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はたらくひとたち

世の中にはいろんな仕事があります。

まず、僕自身も「接客業兼通訳」というワケの分かんない仕事をしてますし、
副業でwebデザインなどのIT系だったり、パソコンで音楽作って売っていたり、CMに曲つけたりもします。
それに実は僕自分のレーベルを持ってまして、レーベルといっても所属は僕一人なんですけど、それも多少なり利益出てます。

僕の友人でも、家売ってる人やタイヤ売ってる人。それに国を護ってる人に、人も病気を治している人。さらにはねじれパンをねじってる人に電話のくるくるコードを作ってる親子に知らんおっさんにおっぱい吸わせている人など様々いますが、
それもみんな立派なお仕事です。生きていくために働いているのです。

僕はどんな仕事も馬鹿にするつもりはないです。お金を稼ぐというのがどれだけ大変か分かっているから。もちろん、自分も働いているからですね。

人間は大体8時間仕事をしているとすると24時間のうち8時間ですから生きている約3分の1は働いています。祝日とか考えないと。
そして産まれたその日から小学校、高校、大学などと勉強します。それも全て働くためにです。

もちろん、働いていない主婦の人を馬鹿にするつもりはありません。主婦の人は旦那が働くためにそれをサポートするという大事な役目があります。それはそれでいいんです。


例えば、明日。仕事をしている人たちが一斉に「仕事やーめた」と言い出したらどうなるでしょう。
その瞬間、電気は止まり、水道は水が出ません。店から物が消え、食べるものすら買うことができません。
街は犯罪で溢れますが、被害を訴えることもできません。病気になっても医者も薬もありません。
さらに、ねじれたパンも食べることはできませんしオッサンもおっぱいを吸えません。

私たち人間が生きていけるのは私たち自身がそれぞれの仕事をしているからなのです。


さーそこで困ったのが仕事してない人たち。
いろんな理由で働いてない人ってのがいます。
先程言った主婦は別として考えて、学生なども良いでしょう。
問題は「無職」の人だ。

ぶっちゃけ「フリーター」も僕はそんな横文字やめて「無職」でいいと思ってます。
仕事というのはもちろんお金を稼ぐ、というのが目的だと思われがちですが、僕はそうは思いません。
さっきも言ったように「世の中を動かす」のが目的だと思っています。
つまりは、僕やみんなが「それぞれ得意な分野を生かし、世の中や社会を作っている。そのオマケとしてちょっとお金をもらえる」というのが仕事っていうわけです。


じゃあ、バイトだって立派に世の中回してるじゃねえか。
ちょっとよく聞け、このフリーター野郎。
バイトってのは「仕事をしている人をちょっと手伝う」事をしているだけであって、別に誰でも良いんだよ。
例えば世の中のバイト君がみんないなくなったら、まあ大変だろうけど一応はスゲー頑張れば何とかなる。

ずいぶんバイトやフリーターのことを悪く言ってますけど、実際僕もバイトやフリーターたちを使う身としてはその働きは実際助かってます。中にはこいつ正社員にしてやってもいいなと思う人だっていっぱいいます。
実のところ、バイトできるってことは実際に正社員にだってなれるくらいの実力はあるってもんです。

しかしね、なぜそれだけの実力を持ちながらバイトなんかしてるかっていうといろいろあるんですね。



ちょっと怖い話をします。

真面目に僕の知り合いに居るんですけど、無職の人。
その人は29歳なんですけど無職。夢はミュージシャン。でも無職。
ギターを弾いていますが、29歳なので同じくらいの歳の人はバンドなんか趣味でしかやってない。かといって若い子たちは29歳なんかとバンドしたくない。だから一人。フォークギター片手に歌ってる。でも無職。
一生懸命バイトしてる。でも無職。自分でパソコンで名刺作って配ってる。でも無職。

この人との出会いは僕のおじさんに日本最大手のレコード会社の人がいて、その人から紹介された。
凄いじゃんと思いがちだが決してそんなわけもなく、

どうやら「なんか知り合いのツテでウチの会社にデモ(自分で作った曲と自分をレコード会社に売り込むために作るCDなど)を送ってきたんだけど、あまりに酷いからお前のトコで何とかなんない?」的な感じらしい。

何とかなんないとか言われても僕のレーベルは僕一人しかいないし、そんな最大手の後ろ盾があるにしてもスタッフは僕一人だし、趣味で海外にほぼタダで流してるだけの弱小どころか存在しているのかさえ怪しいレーベルで何をしろっていうのか。
もちろん、そのおじさんも僕に何もできないのを分かってゴミを捨てる感覚で押しつけてきたわけで、もちろんおじさんの会社でそんなどこの馬の骨かも知らないおっさんを扱うわけにもいかず、しかし知り合いのツテで断りきれずに困っていたため、早い話が「ジュンのトコに送りつけて本人を満足させてさっさと帰ってもらおう」というアレらしい。


でもそれってあまりにも可哀想じゃないですか(僕が)。
だからちょっと見返してやろうと実際に会ってみることにしたってのがそのおっさんとの出会い。

で、実際に会う日が来て待ち合わせ場所で待っていると、電話が鳴り
「すいません!ちょっと仕事(バイト)が長引きまして、終わり次第すぐに向うから!」との事。

その時点で僕は「うん、だめだ。」と決め、何も言わずに帰りました。

出会いを書いておきながら実際には会ってないという事実ですが、そのあとにですね、僕のおじさんから

「テメー何で帰った?」
とお叱りを受け、
僕は
「代理の僕とはいえ、世界で活躍しているおじさんとおじさんの会社の看板を背負った約束をバイトという理由でいきなり遅刻するというのは、おじさんの名前を汚すわけにいかない。舐められてはならないと思い帰った。自分の意識の低さを認識してほしいと思う」
と100点の回答を出したのですが

「めんどくさくなったんだろ」
「うん」

と、実際にはばれてました。

でも俺も知り合いに頼まれてるからよ、一回だけ頼むよと本当にめんどくさそうな顔をしたおじさんのお願いにしぶしぶ僕は「おじさん同席なら百歩譲って良い」と了承しました。

で、今度こそ本当に会う当日。
僕はおじさんと

「実際曲聞いた?」
「いや、まだ聞いてないんだけど。」
「もしかしたらすっげー良い曲書いてるかもよ。」
「だといいんだけどね。」
「すっげーイケメンかも」
「だといいんだけどね。」

など、めんどくささ120キロで車で走り待ち合わせ場所へ。


よっぽど僕に帰られたのが効いたのか今度はちゃんと来てました。

「初めまして!今日はよろしくお願いします!」

僕はニヤけない様に口を大きく開けっ放しでした。

そこにいたのは、ハゲ。無職のハゲ。
いや、ハゲを馬鹿にする気持ちはありません。ブルースウィルスだってハゲだけどカッコいいと思います。
でもそれはブルースウィルスがハリウッド俳優のハゲだからカッコいいのであって、目の前にいるのは無職のハゲ。

ビジュアル面でも期待は髪の毛と同じように散りさってしまいました。


「ど、どうも。」
おじさんは答えます。明らかに笑っている。酷いよね。

「この子、僕の身内のジュンくん。こう見えて音楽レーベル持ってて海外ともツテがあるからね。もちろん僕ともよく知ってるし。」
「初めまして!」

そう無職のハゲは僕に挨拶します。威勢がいい。威勢の良い無職のハゲです。

「さ、さっそくだけど曲を聴いてみたいんですが・・。」
僕は言うと、
「はい!どうぞ!」とiPodを渡されました。
さすがレコード会社のおじさん、二人で聞けるようにする機械を取りだしおじさんと僕二人で聞いてみると


「お?」

割と良い曲を書いてるんですよ。

二人で最後まで聞いて、顔を見合わせ

「なかなかいいな。」

とつぶやくと目の前には無職のハゲ。良い曲を書く無職のハゲ。
目をキラキラさせて僕たちを見てました。一気にゲンナリ。

「これは福島にボランティアに行ったときに書いたんですよ。」
と写真を見せられ、そこには被災地でギターを背負いながら笑顔のハゲ。

「な、なにしに行ったの?」おじさんが聞くと、
「いや普通にボランティアとしてですね。こんな感じで。」
とお礼の手紙と一緒に写真をいくつか見せてくれました。

僕がおじさんの耳元で「お前ギター持ってく余裕あるならその分水でも持ってけよ」とつぶやいて居ると、おじさんは「立派だ!」とテンションで誤魔化してました。

で、肝心の音楽の話ですが。
おじさんはとうとう

「はっきり言おう。ウチでは取り扱えない。しかし、いい曲なのは確かだ。でもそれだけではウチでは取り扱えない。だからもっともっといろんな経験して、もっといい曲を書いてください。うちでは取り扱えないけど個人的にはあなたの曲は好きだよ。自信持っていい。頑張ってください。」

と言いました。

ハゲは
「そうですか。」
と言いはいたものの落ち込むワケでもなく素直に褒められたことを喜んでました。
「僕の会社は知ってるね。正直、そこの会社の割と偉い人の僕がこう褒めているんだから大したもんだよ。」
とフォローすると
「ええ!頑張ります!」と答えていた。元気なハゲだ。


去り際におじさんは「この後はどうするの?送ろうか?」と言ってましたが
「いえ、すぐそこでバイトなんですよ。」と言っていた。

そして、ハゲと別れた後おじさんは僕に
「悪いことしちゃったね。お詫びとお礼になんか食いに行こうか。ごちそうするよ。すぐそこのうまい店知ってるんだ。」
といい、居酒屋へ。


そこで僕は
「後10年早かったら、わかんなかったかもしれないですよ。あの人。」というと
「確かに、センスはあるよね。だけど、歳を考えるとダメだったときに本人へのダメージが大きいからね。」
とおじさんは答えた。

確かにミュージシャンとして数年活動し、万が一ダメだったときにはそのあと社会復帰できないな、ハゲだし。
僕はそう思いながら料理を堪能していた。

「ここホントにおいしいね。」
「でしょ?ウチの会社でも大人気なんだよ。お墨付きだよ。」

そんなこと話していると

「あっ!」

なんか威勢の良い声が。

「先ほどはありがとうございました!」

さっきのハゲだ。


「ここで働いてるの・・?」
「ええ!それ、僕が作りました!」

肝心の音楽ではなくなぜか料理でレコード会社で認められているハゲ。世の中うまく行かないものです。



帰り際おじさんは
「ここの後を継ぎなよ。良い料理人になれる。」

と遠回しにすごく残酷な事を言ってました。


人間どんな才能があるか本人にもわかりません。
その才能を生かし、社会を作っていく仕事にめぐり会いたいものですね。


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せつないねぇ。

そのハゲ、今は何してるんだろう。

その出会いの10年前に「抜け毛には亜鉛が良いよ!」って
教えてあげたいな(^O^)/

いろんなハゲに笑いましたw
やっぱりじゅんさんの書く文章はすごい*\(^o^)/*

バイトも立派な仕事だけど、ずっと バイトってのは考えますね。
自分の将来のためにも。

29才でハゲか……やっぱり抜ける人は早いうちに抜けるんですね。

No title

自分のやりたいことと
食っていけることとは
必ずしも一致しないですからね・・・

No title

切ない・・・
たまたま、自分のやりたい仕事している私は幸せなのかも・・・
大切に仕事するよヽ(*´∀`)ノ

日本は何故そこまでハゲが受け入れられないのでしょうか
海外ではブルース以外のハゲだってそこまで浮いてはいないはず…

ハゲへの風当たりが強すぎるが故に、頭皮も心も凍えた彼らは出家に走ったりみっともなくハゲ散らかしたりするんですよ!一体どうしろって言うんですか!
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