僕と社長と黒魔術 後編

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僕と社長と黒魔術 前編


見た目は"ヤ"だが心やさしい社長。
ドーナツ屋でほっこりなやり取りを見た後、僕は社長がある人と会うと言うので何故か付き合うことになった。


社長「その青白い顔、伸びきった前髪、傷んだパサパサした黒髪・・・。最適だな。」
ジュン「えっ」

何が何だか分からないまま、僕はイスに座って待っていた。

するとそこにやってきたのは・・・

継母「あー、喉乾いちゃったわよ!私は忙しいのに、ナントカカントカ。」

例の母親だ。

社長「はいはい、なんか飲みものでも買ってきな。」
継母は社長から1千円札をひったくるとレジの方へ向かっていった。

社長「仕事もしてねぇくせに、何が忙しいだよ。」

イラついた顔をしている社長を見ながら僕は超不安な心情だった。



飲み物を買ってきた継母はお釣りも渡さずにイスに座った。

継母「で、話ってなんなの?」
社長「ああ、実はな。この間の件なんだけどな。」

この間?
一体何があったんだろう。

社長「ほら。俺がオヤジに置いてった金が盗まれた件だよ。」
継母「あー、はいはい。忘れてたわ。」
社長「やっぱり物騒だろ。空き巣に入られたってのはよ。」
継母「そうねー。でも警察なんか言っても無駄よ!何もしてくれないから。行くだけ無駄!」

なるほど・・・。
一瞬で僕は理解した。

社長「分かってるよ。でもよ、俺も腹立って仕方ねぇからこの人に頼んだんだよ。」


えっ?

社長「この方は、実はな。プロの魔術師だ。」


えっ?

社長「あまりでかい声では言えないが、犯人をな・・殺してくれって頼んだんだよ。」


えっ?

社長「ほら、前に金を渡してんの見たろ。あれは、その契約金だ。」


えっ?

社長「だから、もう安心して平気だぞ。もうじき犯人は死ぬ。」


えっ?




継母「バカバカしい。そう言うの信じないのよ。」

社長「なーに言ってんだよ。アレ好きだろ。細木和子。あの人とこの方は知り合いというか、魔術師仲間らしいよ。なっ!」
ジュン「えっ!あ、ああ。彼女の腕は私にも勝るとも劣らんよ・・・?」
継母「え・・・?」
社長「ほら、えーっと。細木和子は占いだろ?この人は呪いとか魔術とかそういうのが専門だ。」



現代日本。
宗教にはなじみの薄い日本人だが、数多くのお寺や神社が存在する。
それと同じように公には出ないが「魔術」も存在する。
戦時中、それこそ記録には残っていないが敵の軍に謎の疫病が流行した。
体中の穴と言う穴から血が噴き出し、悶絶し、あまりの苦しみに殺してくれと懇願した。
敵軍は日本の化学兵器の使用を疑った。しかし死体を調べても特に病原菌や毒物は見つからない。結局その不審死は大量の死体と共に闇に葬られた。

どんな軍の偉い人でも、総理大臣でさえ「先生」と頭を下げる人物がいた。
その男は108の悪魔を自らの身体に憑依させ、敵を攻撃出来た。
やがて戦争は終わり、彼の力、悪魔の力も必要無くなった時代。
大魔術師も老いには勝てなかったのだ。彼は病床に伏した。
魔術が絶えることを悩んだ彼は死を迎える直前の彼は孫に全てを託した。
未来を占う魔術。恋を叶える魔術。自分を守る魔術。人を殺す魔術。
そうその孫というのが



社長「この方だ。」


ジュン「・・・・・・・。」


継母「そんなこと・・・。」
社長「あるんだよ。」

社長「俺が店を出す際、この方に占ってもらった。全部繁盛した。肝臓痛めた時も直してもらった。そして、俺にみかじめせびるヤクザがいたんだ。死んだよ。この間・・・。」

心なしか青ざめている継母。信じてるのか・・?


社長「な、だから今回は”金を取った奴がいる。こいつを100万で殺してくれ”って頼んだんだ。」

社長「な、なっ。もうすぐ死ぬよな。」
ジュン「あ、ああ。高額の報酬だったからな。こ、高級な悪魔を使った。私の持っている魔導書の中でも最も危険なものだ。さすがにかなりの代償を支払う事になったが・・・。」

僕はぐいっと袖をあげ、左腕を見せた。

ジュン「しばらくは使い物にならんよ。」

魔術師の腕は大きく赤く腫れていた。冬場、エアコンの効いた所にいると出てくる温熱性のじんましんである。



継母「うそ・・・。呪われた人はどうなるの・・・?」

ジュン「頭蓋骨は潰れ脳が噴き出し、内臓が口から吐き出される。」


こ ん な ふ う に・・・



魔術師は手元にあったエンゼルクリームを手で潰した。
押しつぶされ中からクリームが出てきた。


社長「お、おう・・・。」


3人とも額に冷や汗を浮かべ、潰れたドーナツを眺めていた。






後日。



社長「悪かったな。変な事に付き合って貰って。」
ジュン「何だったんですか、アレ」
社長「俺の金が無くなってな。ま、どうせあいつが盗んだんだけどよ。」
ジュン「だからって魔術師はないですよ。」
社長「俺もどうかと思ったけどよ、意外と聞いててよ。毎日神社や教会やら言ってるよ。」
ジュン「マジですか。」
社長「つくづくバカだよな。ま、ありがとよ!今日は奢ってやるぜ。焼肉でも行くか!」
ジュン「いいんですか?!行きましょう!」



ジュン「社長、つくづく人が良いですよね。」
社長「は?なんで?」

2人で焼肉を食べながら僕はそう社長に言った。

ジュン「だって、警察に突き出すわけでもなく危害を加える訳でもなく、呪いで復讐するんですもん。」
社長「仕方ねぇだろ。一応は家族になっちまうんだから。ホラ焼けてるぞ。」
ジュン「あー、それオレが焼いてたレバーですよ!」
社長「うるせぇな。早いモン勝ちだ。」
ジュン「呪い殺してやりますからね。」
社長「上等!」



数年後。
古本屋で魔術に関する本を見つけてふと思い出しこの記事を書いた大魔術師様でした。
2冊買ったので今度は本当に目指そうと思います。

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コメント

なんと恐ろしい…。

穴から血が吹き出るあまり思わず「ころしてくれ」と懇願してしまうほどの月のモノだとは…ッ!!!

いや、まてよ?
穴という穴、そして戦場…。対象は男性。

そうか…
欲求不満で仲間の兵士に手をかけた者の中に
相当なビッグマグナムの持ち主がいたんだ!!
悶絶し、死の望んでしまうほどの…
ビッグ・マグナム……(ゴクリ

謎はすべて解けた!!
犯人は巨根のホモだ!!!

真実は、いつもひとつッ\(≧▽≦)丿♪

エンゼルクリーム勿体ない!

にしても打ち合わせなしでよく話を合わせられましたねw
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